「小説の神様」を読んで

可愛らしい絵のキャラクターと何とも興味を引かれるタイトル。

僕自身、本や作家を題材にした小説は好きなので、即効で買ってしまった。

賛否両論ある物語だが、僕は買って良かったと思っている。

もちろん、突っ込みどころは所々に見られたが、この作者自身が小説を愛しているのだなという思いがひしひしと感じられた。

まあ一番の突っ込みどころは、主人公である売れない作家が売れ筋路線のラノベラノベしてるような作品を大批判しているのだが、そもそもこの「小説の神様」の周りの登場人物をみてみると、病弱ながらも健気に兄を愛する妹、教室では当たり障りのない態度で周りと距離を置きながらも主人公に対しては特別なのか我儘なツンデレを発揮するクラスメイトの美少女、さらに主人公がどんなにヘタレたウジウジしたことを言っても見捨てずに、聖母のように主人公を見守り続ける編集。

もうこの作品自体が、主人公が否定しているようなラノベラノベしまくっている作品なのである。

とまあ最後の方はご都合主義のごとく、こんな上手くいくわけねーだろ的な展開もあったのだが、そんな僕の心情を読まれたかのごとく表紙にも載っているセリフが飛び出した「物語は願いだ」というセリフである。

確かに現実は物語みたいに都合良くはいかないかもしれない、しかし物語にはこうなれば良いなという読者の願いや、これを読んだ人が少しでも元気を出して欲しいという作り手の願いが込められているのだと思う。

物書きに限らず、創作というのは辛く苦しいものだが、やはり心惹かれるものがある。

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